
圧倒的に「味」にこだわる!村上農場の絶賛される「熟成じゃがいも」
北海道十勝(河東郡上士幌町)の「村上農場」では衝撃的に美味しい「熟成じゃがいも」を栽培しています。
「熟成」が作り出すバランスの取れた甘みと粘りは、じゃがいもの概念を覆してしまうほどに美味しく、全国の素材重視派のシェフが絶賛しているほど。
実際に私も初めて村上農場の熟成じゃがいも(11か月長期熟成インカのめざめ)を食べたときは、こんなに美味しいじゃがいもが存在するのかと、今まで出会ったことのない甘さと味のバランスに感動しました。

その秘密は、農場がずっとこだわり続けてきた「味」と、じゃがいもの「熟成」にあります。
今回は他の農場にはないユニークな「熟成じゃがいも」がどのように生まれたかのストーリーと、食べた人を虜にする、「熟成じゃがいも」の凄さを紹介します。
村上農場の熟成じゃがいもが絶賛されるワケ

村上農場の熟成じゃがいもが高く評価されているのは、唯一無二の甘さと本来の味のバランス。
それを実現したのは、これまで50種類以上もの品種を研究・テイスティングし続け、品種ごとにそれぞれで最適な味を研究、作ってきた豊富な知見にあります。
甘さを追求しただけだと、美味しいとは言えません。甘さに対して、バランスよくじゃがいもが持つ本来の味を乗せていく「味づくり」が大切です。
村上農場のじゃがいもには「圧倒的に美味しいものを届けたい」という気持ちがこもっており、その気持ちが味と共に多くの人の心を掴み、絶賛につながっています。

村上農場で生産される全ての品種はそれぞれに個性があり、味づくりもそれぞれ違います。農薬は7割減、化学肥料は8割減を基本とし、畑の中で完熟させ味の土台を作ります。
収穫後にもこだわりがあり、本当に美味しく食べる時期を見極め、貯蔵・熟成を行っています。

村上農場のテイスティング担当者は以下のように言います。
「年によっては、熟成に達する時間のズレが3カ月に達する品種もありますので、苦悩とハラハラの連続です」
定期的にテイスティングを繰り返し、甘み、粘り、粉質、水分率、アミノ酸による6つの指標から味のバランスチェックを行います。
最適な熟成度合いと「味」を見極め、合格した場合のみ、初めて販売が決定。つまり厳しいテイスティングを経た本当に美味しいじゃがいもだけが出荷され、私たちの手元に届くのです。
「熟成」が確立するまでは多くの苦労があった
村上農場は「熟成じゃがいも」発祥の農場ですが「熟成」という難しい技術を確立するためには多くの試行錯誤と苦労がありました。
当時はネットにも熟成に関して収集できる情報はありませんでした。誰も熟成じゃがいもを知らないからです。だからこそ自分で何度も試行錯誤しその技術を研究し続けました。
農場長の村上知之さんは言います。「畑を前にしては、いつも毎年一年生です」

経営が難しくなってもずっとこだわり続けた「味」の重視。
「多品種栽培は、当初は売るためというよりも、本当に美味しい熟成じゃがいもを育てるための勉強でした」
多品種栽培はコストも時間も大きくかかります。また、当時は世間的に熟成の技術が確立していないため、環境が整っていませんでした。そんな中でも諦めずに多品種栽培への挑戦をし続けてきた結果、他の農場にはない「熟成」が生まれ、今の評判につながっているのです。
村上農場が「味」のためにかけた覚悟

村上農場は「味」のためならどんな自己犠牲も厭わない、決して「味」だけは譲らないという強いこだわりを持ち続けてきました。
ただ栽培し、熟成し、出荷して終わりではない。本当に美味しいものを届けたい。そのために、味作りの一連の作業に間違いや詰めの甘さはないか、狙う味に仕上がっているか、お客様が食べたときに美味しいと思ってもらえるか。
少しでも納得のいかない味では出荷しないという強いこだわりが村上農場にはあります。
環境が整わず、情報もない中、ひたすら「熟成」の研究に挑戦し続ける。時間が膨大にかかるその研究や挑戦は、犠牲を伴う「覚悟」の上に成り立っていました。
村上農場での販売は「お客様が召し上がりになるまでが私たちの責任」というマインドが根付いています。
人にはそれぞれの生活があり、そこにそれぞれの食があります。味覚、食べたい料理、体調、家族、仕事、そうしたものが関係し、その時求める食は、異なります。
村上農場が目標とし、重要視していたものが、単なる販売の形ではなく、誰もがそれぞれの生活で心から「圧倒的に美味しい」と思えるものを、丁寧にお届けすること。そのための時間、労力、コストを惜しまずに挑戦し続けてきた覚悟が熟成じゃがいも誕生のきっかけとなっています。
熟成にこだわり続けてきたことで、一般のお客様からは「もう村上農場以外のじゃがいもが食べられなくなった」、「村上農場のじゃがいもが美味しすぎて家庭菜園のじゃがいも栽培をやめることにしました」といったお声や、飲食店からは「料理の仕上がりが違う」「お客様がメインのお肉ではなく付け合わせのじゃがいもが美味しかったと言ってお帰りになることもありました」といったお声を多くいただいているとのことでした。
これからの村上農場
村上農場では味を極めたプロフェッショナルとして、これからもコツコツチャレンジを続けながら、人の「心」を掴む熟成じゃがいも始め多様な農作物の生産に取り組んでいくとのことです。

「味」への強いこだわりと覚悟が生み出したじゃがいもの概念を覆す「熟成じゃがいも」。その背景には、たくさんの苦労や試行錯誤がありました。
「お客様が召し上がりになるまでが私たちの責任」という村上農場が貫いてきた販売の考え方には、そういった背景を考えると、重い響きがありました。野菜はスーパーに行けば簡単に買えます。ですが本物の味を見極めることはそう簡単ではありません。
「熟成じゃがいも」は村上農場のオンラインショップで購入できます。栽培とテイスティングのプロである村上農場が日々のテイスティングで厳しいチェックをしながら「味を作り」「味を決め」こだわり続けてきた本物の「味」を体験してみませんか。
(文:藤谷尋)
村上農場オンラインショップ
https://imomame.jp
住所:北海道河東郡上士幌町居辺東7線213
TEL:01564-2-4614
FAX:01564-2-4624
電話受付時間:10:00〜16:00/
10:00〜18:00(9月のみ)
定休日:土曜/日曜
※注文時期によって異なる熟成度合いのじゃがいもを楽しめます。
12月~4月:熟成じゃがいも
3月~4月:雪下熟成じゃがいも
8月上旬:長期熟成インカのめざめ